環境キャンペーンの一環として、毎年9月の第3日曜日にブリュッセルで実施されるノーカーデー。
英語では、Car Free Sunday、フランス語では、Dimanche sans voitureと呼ばれます。
市内では一般の自動車の通行が禁止となり、この日はいつもと違うのんびりとした静かなブリュッセルの風景が広がります。まさに『ブリュッセルから車が消える』そんな年に一度の日曜日です。例年はアトミウムやサンカントネール公園、ロイヤルパレスなどさまざまな場所で、ノーカーデーならではのイベントが開催されます。
しかしながらコロナ禍の2020年は、例年とは少し異なるノーカーデーになりそうです。
■ノーカーデーでできることは?
■注意することは?
■モビリティーウィークとは?
2020年ノーカーデーの日程
■2020年9月20日(日)
■午前9時30分~午後7時
走行できる車両
バスやタクシー、救急車両(緊急車両)、そして事前に許可証を取得している車両、特定車両は走行しています。
緊急車両を除き、時速30km走行を義務付けられています。
ノーカーデーの楽しみ方
車の交通規制があり、不便だと思う反面、一年に一日くらいは車社会から離れてノーカーデーを楽しむのもいいかもしれません。
運動を兼ねて、お散歩をしながら遠出をするのもおすすめです。
お天気がよければ、ハイキング、そして広い公園の芝生でピクニックも!
歩いて行く!
歩行者は、通常と同じく歩道を歩きます。
車がいないからといって車道を歩いていると、パトロールをしている警察官に注意をされる場合も。
一部限られたエリアが歩行者天国になっている通りもあり、もちろん車道を歩くことができます。
自転車に乗っていく!
自転車に乗る場合は、通常通り自転車道、または右側を走行し、信号や交通ルールを順守します。
9歳未満の子どもは歩道を走行することができますが、歩行者には十分注意する必要があります。
ローラーブレードをはいていく!
ローラーブレード、ローラースケートを使用する場合は、自転車と同様に自転車道または右側を走行します。信号や交通ルールを順守します。
16歳未満は歩道を走行することができますが、歩行者には十分注意する必要があります。
公共交通機関(STIB)を利用する!
ノーカーデーの日は、STIBのバス、トラム、メトロが無料で利用することができます。
歩いたり、自転車で行って、疲れたらメトロやバスに乗る、ということも気軽にできます。
公共交通機関を利用する場合、12歳以上はマスクの着用が義務付けられています。
2020年イベント情報
Car Free Sunday Place Willems
日時:2020年9月20日 午前10時から
場所:Place Willems
1020 Brussels (Laeken)
Car Free Sunday De Markten
日時:2020年9月20日 午後1時から午後5時
場所:Place Vieux Marché aux Grains 5
1000 Brussels
ノーカーデーで注意すること
2020年のノーカーデーは、コロナ禍のため直前で予定が変更になるケースも考えられます。
コロナ対策のルールが厳しくなった場合、イベントの縮小や中止ということもありますので、事前に確認をしてください。
また、マスクの着用基準、社会的距離の取り方などコロナ対策のルールについても確認をしてください。
交通ルールを守る
車が通っていないからといって、車道を歩いたり、信号無視をしたりすることは違反です。
自転車でスピードを出しすぎて、信号無視をしたり、歩行者のいる横断歩道で止まらなかったりして事故を起こさないよう普段と同じように、交通ルールを守りましょう!
モビリティーウィーク(Mobility Week)
毎年『9月16日~9月22日』をモビリティーウィーク(Mobility Week)として、ヨーロッパ各地で交通政策推進プロジェクトが行われています。
モビリティーウィークは、都市の車中心の社会の問題を考え、都市環境の改善、都市交通を考える交通週間として2002年から実施されています。
ノーカーデーは、モビリティーウィークのシンボリックなイベントとして、毎年開催されています。車を使わない一日を体験することで、車優先社会の問題を考えることを目的としています。
ブリュッセルの小学校では、モビリティーウィークに車に乗らずに登校するとステッカーや鞄につける蛍光シールなどを配布するキャンペーンを行っています。小学生が車社会のあり方について意識する一週間でもあります。
2020年ブリュッセルのノーカーデーのまとめ

2020年のモビリティーウィーク、ブリュッセルのノーカーデーについて紹介しました。
例年であれば、サンカントネール公園、ロイヤルパレス、アトミウムなどブリュッセル市内のさまざまな場所で体験型、参加型のイベントが開催されます。ほとんどが無料のイベントなので、子どもたちは楽しく一日を過ごすことができます。
コロナ禍の2020年は、イベントの数、規模、どこまでイベントができるか見通しが立っていません。
しかしながら、普段はついつい車を利用してしまいがちですが、ウォーキングやサイクリングで、ちょっと遠出をするのもいいものです。
コロナ禍の運動不足を解消する!そんな一日になるかも。