これが決め手!フランスのバター種類と選び方のポイント

フランスのバターは美味しいことはわかったけど・・・いろいろ種類がありすぎて選ぶ基準がわからない、そんな悩みを解決すべくバターのポイントをまとめてみました。

■発酵バターと生バターはどう違うの?
■バターの種類は?
■バターの塩分、有塩?無塩?
■A.O.P.認定って何?
■オーガニックバターの選び方は?

エシレもいいけど、他にも美味しいバターがたくさんあります。バターの種類や作り方、産地など、チョイスはいろいろ。きっとお好みのバターが見つかるはずです。

フランス、ベルギーの美味しいバター10選は、こちらをどうぞ!

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発酵バターと生バターの違い

フランスのバターは、一般的に2つの種類に分けられます。

発酵バター

フランスのバターの主流がこのタイプ。原料のクリームに乳酸菌を加えて発酵させて作ります。ヨーグルトのようなさわやかな香りと、口溶けの良さ、コクのあるミルキーな風味が特徴。お菓子作りにおすすめ。焼き菓子はバターの香りを引き立て味わい深いが楽しめます。スーパーなど身近なところでも買うことができ一般的です。

主な製品

エシレ(ÉCHIRÉ)
パムプリー(PAMPLIE)
グラン・フェルマージュ(Grand Fermage)
ル・ガル(Le Gall)

生バター

Cru (クリュ)と表記のあるものは、生乳から作られた生バター。
やや柔らかめで一段と味わい深く、上品な香り。無殺菌のミルクから作られているため、発酵バターと比べて賞味期限が短いです。
バゲットやパンにつけて食べると絶品。贅沢にお料理で使うと一層美味しさが引き立つ。いろいろな素材が練り込まれた製品もあり、それぞれのフレーバーによって肉料理、シーフードなど使い分けても。

主な製品

ベイユヴェール(Beillevaire)
フォンテーヌ・デ・ヴーヴ(Frontaine des Veuves)

バターの種類

バターの作る過程、製法によって3つの区分に分けられます。
バターのパッケージには、牛乳がlait cru(生乳)か、pasteurisé(低温殺菌の処理をした)か表記されています。

Beurre cru(クリュ)

Lait Cru (レ・クリュ 生乳)から作られた生バターと呼ばれるもの。低温殺菌や成分調整がされていない。濃厚な味わい。賞味期限2〜3週間。

生バターといわれるのがコレ。Cruと表記されている。

Beurre extra-fin(エクストラ・ファン)

冷凍していないpasteurisé(低温殺菌の処理をした)したクリームから作られたバター。賞味期限3ヶ月ほど。

発酵バター 。Pasteurisé(低温殺菌の処理をした)と表記されている。

バターの塩分

バターは無塩と有塩(2種類)があります。

Doux(ドゥー)

無塩

Demi-sel(ドゥミ・セル)

有塩:塩分0.5%〜3%

Salé(サレ)

有塩:塩分3%以上

一般的に、家庭の普段使いの場合、Douxが選ばれることが多いです。どこの国でも健康のため塩分の取り過ぎに気を配っています。Demi-selもわりと強い塩味が感じられます。クリスマスや特別なディナーのときにはお気に入りの高級バターが振舞われ、この日は美味しいバターで贅沢気分に。

A.O.P.(Appéllation d’Origine Protégée)認定

1992年に始まったヨーロッパの『原産地保護呼称』のこと。原料や品種、飼育や生産方法について規定し、気象条件、日照、植生、元祖伝来の飼育や生産法などの地域特性が生産品に反映され、その地域で正当に生産されたものであることを証明する制度。原産地の特徴が明確な産品について呼称の利用を認めて品質を認証しています。
簡単にいえば、地元で丹精込めて作られた特産品を守るために、勝手に地名やブランドを名乗れないように保護している制度。

フランスのA.O.P.認定

イジニー(Isigny)
シャラント・ポワトゥー(Charente-Poitou)
エシレ(ÉCHIRÉ)
ドゥー・セーヴル(Deux-Sevres)
ブレス(Bresse)

オーガニックバター Beurre AB(有機農業マーク)

フランス政府の有機農産物認定AB(Agriculture biologique  アグリキュルチュール・ビオロジック)を受けているバター。厳格な規制に基づいて飼育された牛の牛乳を原料としています。農薬、殺虫剤、化学肥料などを一切使用しない自然や環境に配慮した有機農法で生産された製品である事を示しています。

主な製品

Grand Fermage(グランフェルマージュ) Biologique

グラスフェッドバターとは

グラスフェッドとはgrass(牧草)fed(与えられた)という意味で、牧草だけを食べて育ったグラスフェッドビーフのミルクから作られたバターのことをグラスフェッドバターといいます。広い牧場で放牧されて良質な牧草を食べている牛はストレスが少なく、また成長ホルモン剤や過剰な抗生物質の投与を行わないで育てられています。
ただ、フランスやベルギーのバターではグラスフェッドバターとカテゴリー分けされている製品を見かけることがありません。A.O.P.AB認定されている製品は、厳しい規制の下で作られているので信頼性の高いものですが、一年中放牧されて屋外の牧草だけを食べているわけではありません。厳しい冬の間は放牧されていません。だから夏のバター(Beurre d’été)と冬のバター(Beurre d’hiver)は味が違うといわれています。もちろん、風味が上がるのは夏のバターであり、いわゆるグラスフェッドバターといわれるものと同じ分類になります。

フランスのバターを選ぶ基準のまとめ

シュクル

シュクルの一言アドバイスです
■発酵バターか生バターか?
パンにつけてそのまま食べるなら断然、生バター。お料理やお菓子作りにも使いたいなら発酵バターでも
■有塩か無塩か?
無塩でバター本来の風味を楽しんで!
■産地にこだわるか?
A.O.P.認定の有り無しがひとつの基準
■オーガニックにこだわるか?
決してオーガニックだから美味しさが増すわけではない
■ブランドにこだわるか?
シュクルのおすすめは、ベイユヴェール(Beillevaire)

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