ベルギーといえば、フリッツ!
子どもも大人も大好きなフリッツ(Frites)は、ベルギーの国民食といっていいほど。
レストランで食事をするときにも、必ず付け合わせにフリッツがあったり、ファストフードとして小腹が空いたときにつまんだり、ランチとしていただいたり、いつでも身近な存在です。
だからこそ、ベルギー人はフリットに対する思い入れとこだわりがタップリあります。
美味しいフリットショップはいつも混んでいます。だからといって、絶対に手抜きをしません!味が落ちたなんて評判がたったら、フリットの味に敏感な客さんはすぐに違う店に行ってしまいます。フリッツ作りに自信とプライドを持っているからこそ、ずっと愛され続けるのです。
■フリッツはどうやって注文するの?
■人気のフリッツショップは?
今回は、ベルギー旅行のときに、ぜひ食べてもらいたいフリッツの注文の仕方、おすすめのフリットショップを紹介します。
ベルギーのフリッツが美味しい理由
ベルギーのフリッツの美味しさの秘密は、まず作り方にあります。
●使う油は、牛脂。ただし、ヘルシー志向もあり植物油がいっしょに使われることもあります。
●二度揚げ。最初は低温でじっくり揚げて、いったん休めて、そして高温でもう一度上げます。そうすることによって、外はカリッと中はホクホクのフリッツが出来上がります。
●フリッツの作り置きをしないこと
●フリッツに適したじゃがいもを使っていること
必ず、揚げたてをたべること。持ち帰って、ゆっくり食べるなんてNG。時間がたって冷めてしまったフリッツは美味しさ半減・・・というよりもベルギー人にとって、もはやフリッツではなくなってしまいます。
フリッツの注文の仕方
注文方法はシンプルです。サイズ、ソース、持ち帰りかその場で食べるかを決めるだけ。
サイズを選ぶ
『小』はフランス語で、『プティ(Petit)』
英語で、smallでも通じます。だいたい一人分くらいです。わりとボリュームがありますので、ちょっと食べたいなという程度ならシェアするのが丁度いいかも。
『大』はフランス語で、『グラン(Grand)』
英語で、Bigでも通じます。とてもお腹が空いているときに!
入れ物を選ぶ場合も
フリッツの入れ物は、二種類。
- コルネ(Cornet)・・・円すい形の紙袋
- ラビエ(ravier)・・・箱型の紙皿
ラビエ(ravier)は、持ち帰り(おすすめはしませんが)、店内で食べる場合に使われます。
店内で食べる場合
フリットコット(Fritkot)のような屋台は持ち帰りだけですが、店内で食べられるお店もあります。その場合、店内で食べるかテイクアウトか注文のときに聞かれます。
- 『テイクアウト』はフランス語で、『ア オンポルテー(à emporter)』
- 『店内』はフランス語で、『スー プラス(sur place)』
ソースを選ぶ
フリッツに添えるソースは、別料金。だいたい80セント前後です。
ソースの種類は、多いお店だと20種類くらいあるところも。
基本の塩味は付いていますので、『ソースなし』ということもOK。そのときは『ノン メルシー(Non merci)』で。
- マヨネーズ(Mayonnaise)
- ケチャップ(Ketchup)
- アンダルーズ(Andalouse)コショウ、マスタード入りトマトペースト&マヨネーズ
- サムライ(Samouraï)唐辛子入りレモン風味マヨネーズ
- アイオリ(Aioli)ニンニクとオリーブオイルのマヨネーズ
- タルタル(Tartar)タルタルソース
- カリー マヨネーズ(Curry mayonnaise)カレー風味マヨネーズ
- マスタード(Moutarde)
美味しいフリットショップ
メゾン アントワーヌ(Maison Antoine)
ブリュッセルで一番有名なフリッツ。
EU本部のあるシューマンの近く、プラス ジョルダン(Place Jourdan)にあります。
1948年から続く老舗フリッツショップは、いつも行列ができています。
アドレス:Place Jourdan 1, 1040 Etterbeek
●営業時間
日から木 11:30am~1:00am
金・土 11:30am~2:00am
フリットランド(Fritland)
グランプラスの近くにある観光客に人気のフリッツ。
店内、テラス席もあって、ゆっくり食べることができます。
アドレス:Rue Henri Maus 49, 1000 Bruxelles(証券取引所近く)
●営業時間
日から木 11:00am~1:00am
金・土 11:00am~3:00am
フリット フラジェ(Frit Flagey)
フラジェ広場にある小さなフリットコットですが、行列ができています。
エリザベート王妃国際音楽コンクールが行われるホールが近くにあります。
アドレス:Place Flagey 1050 Ixelles
●営業時間
日から木 11:30am~24:00pm
金・土 11:30am~2:00am
●休業 月曜日
シェ フェルナンド(Friterie Chez Fernand)
郊外の住宅地にある地元の人たちに人気のフリッツ。カリッとした食感が絶妙な焼き加減。
夕方19時以降はいつも混みあっているので、ご注意を。
アドレス:Rue Montagne des Cerisiers 39, 1200 Woluwe-Saint-Lambert
●営業時間
水から金 11:30~14:30, 17:30~23:00
土・日 12:00~23:00
●休業 月・火
おまけ、フリッツ&バゲット
ミトライエット(Mitraillette)
ミトライエット(Mitraillette)を訳すと小型機関銃。こんな恐ろしいネーミング!の食べ物は、バゲットにケバブのお肉(ハンバーグや他のお肉も選べる)とフリッツを挟んでソースをかけたもの。野菜が挟まれているものもあり、ボリュームとカロリーはファストフードの一線を超えて、一食分としてお腹いっぱいになるはず。
本場ベルギーのフリッツのまとめ
ベルギーの国民食フリッツについて紹介しました。
一度ベルギーのフリッツに慣れ親しんでしまうと普通のポテトフライでは物足りなくなってしまいます。
EU圏内は自由に行き来でき、国境を意識することがあまりないのですが、ベルギーを抜けてフランスに入ったとたん、フリッツの味が『あれれ?』となります。逆にバゲットの味は、フランスに入ったとたん美味しくなるのですが・・・。
ベルギーは美味しいものがありすぎて、旅行中に全部を食べつくすのは大変だと思います。
チョコレートはお土産にして、ぜひ本場の揚げたてフリッツを食べてみてください。