チョコレート♡パラダイスなのに今回のテーマは『バター』。ヨーロッパで見つけた美味しいものは何でも紹介しちゃいます!
お隣フランスは酪農大国。ということは乳製品大国でもあります。有名どころのバターがいっぱいありすぎて、どれを選んだらいいのか迷ってしまうほど。
旅行に訪れたとき、レストランでバゲットにさりげなく添えられるバターの美味しさに感動した!なんて体験をされた方もいることと思います。
どれも試してみたくなる、そんなリッチで味わい深いバターをセレクトしました。旅先を思い出してたまにはプチ贅沢もいいかも。
今まで私が食べて美味しかったもの&おすすめを踏まえてバターの選び方を紹介します。
- バター選びのポイントは?
- 日本のバターとどう違うの?
- 有名なバターはどのブランド?
バターを選ぶときのヒントとして、そんな疑問にお答えします。日本で買うと高額品のバターだからこそお好みの一品を見つける手助けになれたら嬉しいです。
フランスのバター種類と選び方のポイントは、こちらをどうぞ!
バターの選び方4つのポイント
バターの美味しさの違いが生まれるポイントはこの4つ
バター選びの基準になります。
- 『バターの種類』
- 『塩の有無』
- 『製法』
- 『産地』
バターの種類
発酵バター
ヨーロッパのバターの主流がこのタイプ。原料のクリームに乳酸菌を加えて発酵させて作ります。生クリームに乳酸菌を混ぜる方法と、バターに乳酸菌を練り込む方法があります。
生バター
Cru (クリュ)と表記のあるものは、生乳から作られた生バター。
やや柔らかめで一段と味わい深く、上品な香り。無殺菌のミルクから作られているため、発酵バターと比べて賞味期限が短いです。
フランス、ベルギーのバターには、わざわざ発酵バターと記されていません。
ferments lactiques(乳酸菌)が使用されているものを一般的に発酵バターとしています。
塩の有無
Doux(ドゥー)
- 無塩
Demi-sel(ドゥミ・セル)
- 有塩:塩分0.5%〜3%
Salé(サレ)
- 有塩:塩分3%以上
バターの製法
『Beurre de baratte』と表記されているバターは、baratte(バラット)というバターを製造するための攪拌装置を使用した伝統的な製法で作られています。エシレは今でも木製のバラットを使っていることを誇りにしています。
baratteには木製、ステンレス製がありますが、いずれにせよバラットで作ったバターは手間ひまかけて作ったこだわりのバターです。大量生産のバターとは味が違います。
バターの産地
A.O.P.(Appéllation d’Origine Protégée)認定
1992年に始まったヨーロッパの『原産地保護呼称』のこと。パッケージにA.O.P.マークがついています。
その土地の伝統的な農産物の保護を目的として、製造地域、原料、製造工程などの厳しい規定を満たした商品だけに与えられる認証。
原産地の特徴が明確な産品について呼称の利用を認めて品質を認証しています。
とても簡単にいえば、たとえばエシレバターと名乗れるものは、エシレ村で作られたバターだけということ
現在フランスとベルギーでA.O.P.認定されている産
- Isigny(イジニー)
- Charente-Poitou(シャラント・ポワトゥー)
- ÉCHIRÉ(エシレ)
- Deux-Sevres(ドゥー・セーヴル)
- Bresse(ブレス)
- Ardenne(アルデンヌ・ベルギー)
日本のバターとの違い
一般的に日本のバターは発酵させていない『甘性バター』に分類されます。
ヨーロッパの主流は『発酵バター』。生クリームやバターに乳酸菌を加えて作ります。発酵バターはヨーグルトのようなさわやかな風味とバター本来の甘い口当たりと香りに特徴があります。甘性バターに比べ、発酵バターは賞味期限が短いです。
有名なバターブランド
フランス、ベルギーで人気のバターを紹介します。
ベイユヴェール(Beillevaire)
フランス西部Machecoul(マシュクール)とという小さな村の一軒の酪農牧場からはじまったバター。フランス国内だけでなく近隣諸国、そして日本でも愛されているブランド。こだわりの製法でLait Cru (生乳)から作られたバター。パッケージを開けた途端に広がるバターの香りは逸品の証し。リッチなミルクの風味が口の中に広がる。
バゲットに添えられてテーブルバターとして出てくるとテンションの上がる一品。
海藻やスパイスが練り込まれたバターもある。おすすめ。
プラケット(L&L Plaquette)
ベルギー産バター。生乳バターのスペシャリストが牧場の土壌から牧草、生産方法までこだわりぬいた一品。ミルク本来の甘さが特徴。丁寧に作られたクリーミーで繊細なバターの味は感動的。
有塩、トリュフ、ニンニク&ハーブ、エシャロット&タラゴン、玉ねぎ&しょうが、レモン&コショウ、海藻、麦芽など他にはない素材の組み合わせをラインナップ
イズニー(ISIGNY)
フランス、ノルマンディー地方の良質なLait Cru (生乳)から作られたバター。
エシレと同様にA.O.P.(Appellation d’Origine Protégée)認定の確かな品質。
環境、気候、温度、餌など、あらゆるものにこだわって作られたバターは口溶けがよく、ミルクの甘みと豊かな香りがふわっと広がる絶品
ル・ガル(Le Gall)
フランス、ブルターニュ地方の美味しい牛乳から作られたバター。
昔ながらの製法でかたくななまでこだわりぬいた製品作りは多くの人々に支持されている。ほんのり甘く、口当たりが軽いクリームにも近い食感。バゲットにつけると止まらなくなりそうな美味しさ。
品質はもちろん、その安全性の高さでもキルフェボンに選ばれたバター
オー・ボン・ブール(AU BON BEURRE)
フランス、ノルマンディー地方の小さな村で2009年から作られたバター。
丁寧にゆっくりと手間をかけたこだわりの製法で、採れたての牛乳20リットルからわずか1キロのバターしか作れない。徹底的に品質管理された少量生産で、しかも余分なものを入れないので賞味期限も短いため希少価値が高い。
フレッシュクリームのような口当たりは、くせになる味。クリーミーで濃厚な味わい。素材の良さを感じさせるバター
パムプリー(PAMPLIE)
エシレ村の隣に位置するバンプリー村で作られているバター。ポワトゥー・シャラント地方の土壌から作り出された上品で香り高いバターはA.O.P.(Appellation d’Origine Protégée)認定されている。エシレ、イズニーと並ぶ高品質の証し。
ミルク本来の風味がいかされ、あっさりと感じるほどの軽さの中にもノワゼットの香りが広がる。有塩バターに使われているのは、Île de Ré(イル・ド・レ)産の塩フルール・ド・セル
グランフェルマージュ(Grand Fermage)
フランス大西洋ノアールムーティエール島産のミネラルな豊富なフルール・ド・セルが2%練りこまれたバター、『sel de mer』。天然粗塩の旨みとつぶつぶの食感がバターの美味しさを引き立てる。バターの香りとコクの深さをバゲットとともに。
『Beurre AOP Charentes-Poitou』は、A.O.P.(Appellation d’Origine Protégée)認定されている
フォンテーヌ・デ・ヴーヴ(Fontaine des Veuves)
フランスの希少なハイエンドバター。Charente Maritime(シャラント・マリティーム)の小さな村の酪農家がLait Cru (生乳)の品質、生産などすべて自分達で管理し、こだわりのバター作りをしているため、ハイクオリティだからこそ生産量が少ない。なかなか市場に出回らないため、パリでもあまりお目にかかることができない幻のバター。
しっとりした柔らかな口当たりは一度食べたら忘れられない味
ボルディエ(Le Beurre BORDIER)
フランス、ブルターニュ地方で作られているバター。
星付きレストランのシェフにも選ばれし納得の一品。丁寧な手法で作られたリッチな美味しさ。ちょっとクセのある独特なミルクの風味。
有塩、無塩だけでなく、レモン&オリーブオイル、ニンニクとハーブ&唐辛子、海藻、唐辛子、柚子など個性的な素材が練り込まれたバターが特徴。それぞれをお肉、シーフードなどお料理に合わせてちょっぴり贅沢に使ってみるのもアリ!
エシレ(ÉCHIRÉ)
バター好きはもちろん、そうじゃなくても聞いたことのある超有名ブランド『エシレ』
フランス中西部ポワトゥー・シャラント地方のエシレ村から作り出されるバターはその美味しさを世界中に広め知らしめました。
ヨーグルトのような軽やかな酸味があり香り高いのが特徴。伝統的製法の細部にまでこだわり、品質の高さが高く評価されている。
A.O.P.(Appellation d’Origine Protégée)認定
美味しいバターまとめ
最後にまとめとして、シュクルの私的な好みつきアドバイスです。
■バターの種類でいえば、やはり生バターは美味しい!香り高く口どけも軽やか。難点は賞味期限が短いこと。
■塩の有無は、Demi-sel(ドゥミ・セル)でもしょっぱいのでバター本来の味を感じるなら無塩(Doux)がおすすめ。
■製法は、やはり昔から作られている伝統的な手法はバター本来の味を感じさせる。大量生産にはない美味しさ。
■産地は、A.O.P.認定されているバターはもちろん、それ以外でもこだわりのバターは美味しい!
ということで、
シュクルのおすすめバターは、
ベイユヴェール Beillevaire!