『ベルギー旅行でレストランを楽しむ』今回は食べ物編です。メニューをきちんと理解して注文するためにはフランス語(英語)だけでなく、料理の知識も必要になり、とても難易度が高いことです。とはいえ、事前にポイントを押さえておけば、メニューを見たときに理解できて食べたいものが注文できるはずです!
注文するときに迷わないようにメニューの内容、食事についての簡単なマナーなど詳しく説明していきます。
■レストランで出てくるパンはおかわりできる?
■どんな種類の料理があるの?
レストランを利用するときに役立つページをまとめました。ぜひ参考にしてみてください!
『初めてでも迷わないメニューの見方』は、こちらから。前菜、メインディッシュなどメニューの見方について詳しく説明しています。
『レストランで注文する!飲み物編』は、こちらから。食前酒からワイン、ビールまでレストランの飲み物について詳しく説明しています。
星付きの高級レストランではなく、観光客の方でも簡単に利用できるカジュアルなレストラン、地元の人たちが気軽に利用するレストランについて解説します。
Bon appétit !
ムニュ(Mune)とプラ デュ ジュール(Plat du jour)の違い
選び方が異なるだけで、どちらも、お得なセットメニューです
ムニュ(Mune)
英語の『メニュー』と同じ綴りですがフランス語では、『定食セット』のことをいいます。ちなみにマクドナルドでも、ハンバーガーとポテト、ドリンクのセットは『Mune』といいます。
ムニュ(Mune)の場合、たとえば
- 『アントレ(Entrée)前菜』+『プラ(Plat)メイン』
- 『プラ(Plat)メイン』+『デセール(Dessert)デザート』
- 『アントレ(Entrée)前菜』+『プラ(Plat)メイン』+『デセール(Dessert)デザート』
定食コースセットの中で、前菜(Entrée)、メイン(Plat)、デザート(Dessert)からそれぞれ好きなものを選ぶというもの。
プラ デュ ジュール(Plat du jour)
日替わり料理。
- 『前菜(Eentrée)+メイン(Plats)+デザート(Desserts)or コーヒー』
- 『メイン(Plats)+デザート(Desserts)or コーヒー』
料理の内容は決まっています。選べても、肉料理か魚料理になります。
飲み物やデザートがついていないセットの場合もあります。
パン(Pain)とバター(Beurre)
飲み物を注文して、次に出てくるのが、パン。レストランによっては焼きたてのパンやこだわりのバゲットを出すお店も。
パンはテーブルクロスの上においても大丈夫です。高級レストランではないので、前菜が運ばれてくる前に食べ始めてもOKです。メインディッシュが運ばれると、パンのかごは下げられてしまうことがあるので、食べたかったのに・・・なんてことにならないように。
レストランのパンは美味しいものが多く、ついつい食べ過ぎてしまいます。ダイエットしているからバターを控える、なんてことは旅行中はNGです!ぜひ美味しいパンとバターを堪能してください。
パンのおかわりもできます!
でも、お腹いっぱいになってメインディッシュが食べられなくならないように気をつけて!
美味しいバターについてまとめた記事は、こちら
アントレ(Entrée)前菜の種類
ベルギーならではの前菜を紹介します!
トマト オ クルヴェット(Tomate aux crevettes)
クルヴェット グリーズ(Crevettes grises)は、北海でとれた小エビ。
フレッシュトマトの中に、小エビをゆでて味付けをしたものをつめたサラダ。
コケット デ クルヴェット(Croquette de crevettes)
クルヴェット グリーズ(Crevettes grises)のクリームコロッケ。
サクサクなコロッケの中身は小エビの濃厚なクリームソース。
サラド リエジョワーズ(Salade Liégeoise)
リエージュ風サラダ。ゆでたジャガイモとインゲン、こんがり炒めたベーコンをヴィネガーであえた温かいサラダ。
プラ(Plat)メインディッシュの種類
ベルギーならではのメインディッシュを紹介します
カルボナード(Carbonnade)
牛肉のビール煮込み。フランドル地方の郷土料理。
ビールで煮込んだ牛肉はやわらかくコクがあり、ナイフで切るとホロホロ崩れます。隠し味のマスタードが効いていて、煮込むビールの種類によって風味が変わります。
付け合わせは、フリッツ。マッシュポテトの場合も。
ムール(Moules)
ベルギーといえば、ムール貝。
旬は、秋から冬。とくにRのつく9月から12月が美味しいシーズンとされています。味付けのアレンジはいろいろ。ムールの殻付きで一人分1キロほど!
- ムール オ ヴァン ブラン(Moules au vin blanc)・・・白ワイン蒸し
- ムール マリニエール(Moules marinière)・・・セロリ、ポアロ&香草蒸し
- ムール ア ラ クレーム(Moules à la crème)・・・クリーム煮
- ムール メリディヨナル(Moules méridionale)・・・プロヴァンス風トマト煮
付け合せにはフリッツが定番。
フィレ アメリカン(Filet américain)
新鮮な生の牛ミンチにマヨネーズやスパイスを加えて混ぜた、ベルギー風タルタルステーキ。まろやかな味わいで、クセになる味です。
付け合わせは、フリッツ。
ブレ ア ラ リエジョワーズ(Boulet à la Liégeoise)
リエージュ名物のミートボール。
玉ねぎ、カソナード(キビ砂糖)、シロ ド リエージュ(Cirop de Liege)、セージなどを煮込んだ甘酸っぱいソースがかかっています。
付け合わせは、フリッツ。
ヴォル オ ヴァン(Vol au vent)
サクサクのパイ生地に、チキンとミートボール、マッシュルームなどを煮込んだクリームシチューのようなソースをかけたもの。
付け合わせは、フリッツ。
シコン オ ジャンボン(Chicon au jambon)
シコン(チコリー)をハムでくるんでグラタンにした料理。
シコンはベルギー特産の冬野菜、苦みとほのかな甘さが特徴。
付け合わせ
メインディッシュには付け合わせがあります。料理によって異なりますが、圧倒的に多いのが、フリッツ(frites)。料理によって、マッシュポテト、ベイクドポテトが選べるお店も。
ストゥンプ(Stoemp)
ベルギーの伝統料理。ジャガイモと野菜をピューレ状にしたもの。タイムやローリエで香り付けしています。付け合わせは、ブーダン(Boudin)やソーシス ド カンパーニュ(Saucisse de campage)、ベーコンなど豚肉料理に合わせることが多いです。マッシュポテトではなく、付け合わせに、ストゥンプ(Stoemp)を選ぶお店もあります。
- ブーダン ノワール(Boudin noir)黒・・豚の血と脂で作られたソーセージ
- ブーダン ブラン(Boudin blanc)白・・ひき肉に野菜や香辛料を混ぜたソーセージ
おまけ、ハンバーガー(Burger)
カジュアルなレストランのメニューにときどき載っているハンバーガー。
ファストフードと違い、ボリュームたっぷりでナイフとフォークで食べる本格的なメインディッシュです。付け合わせは、フリット。
フランス料理に飽きたときやランチのときについつい食べたくなります。
ここで注意!牛肉のハンバーガーの場合、ステーキ同様『焼き加減』を聞かれます。
- セニャン(Saignant)・・・ミディアム レア
- ア ポワン(A point)・・・ミディアム
- ビアン キュイ(Bien cuit)・・・ウェルダン
新鮮な牛ひき肉を好むベルギー人やフランス人は、ハンバーガーも、レアやミディアムで食べます。苦手な方は、『ビアン キュイ(Bien cuit)、ウェルダン』で注文を!
Q&A レストランのマナー
失敗しない注文の仕方、食べ物編のまとめ
ベルギーの郷土料理をメインに紹介していますが、他にも美味しいものはたくさんあります。
メニューに、『Suggestion』とあれば、シェフのおすすめになります。迷って決められないときは、その中から選ぶのもいいと思います。レストランでは、みんなゆっくり食事をします。料理が運ばれるのも、そのテーブルのすべての料理が揃ってからです。待たされている気分になるかもしれませんが、そんなときは美味しいパンを食べながらおしゃべりしたり、アペリティフを飲んだり、のんびり待っていてください。
美味しい食事は旅行のよい印象をアップさせること間違いなしだと思います。ぜひ、ベルギー料理を堪能してみてください!